やゝあつて井上九郎衛門がすゝみでゝ、君侯のお言葉は壮快ですが、さきに領内の精鋭は長政公に附し挙げて遠く東国に出陣せられてをります。
中津に残る小勢では籠城が勢一杯で、と言ふと、如水はカラカラと笑つて、貴様も久しく俺に仕へながら俺の力がまだ分らぬか。
上方の風雲をよそに連日の茶の湯、囲碁、連歌の会、俺は毎日遊んでゐたがさ、この日この時の策はかねて上方を立つ日から胸に刻んである。
やゝあつて井上九郎衛門がすゝみでゝ、君侯のお言葉は壮快ですが、さきに領内の精鋭は長政公に附し挙げて遠く東国に出陣せられてをります。
中津に残る小勢では籠城が勢一杯で、と言ふと、如水はカラカラと笑つて、貴様も久しく俺に仕へながら俺の力がまだ分らぬか。
上方の風雲をよそに連日の茶の湯、囲碁、連歌の会、俺は毎日遊んでゐたがさ、この日この時の策はかねて上方を立つ日から胸に刻んである。