別してこのたびは愚息に莫大な恩賞をいたゞいてをりますので、私の恩賞などゝはひらに御許しにあづかりたい、とコチコチになつて拝辞する。
秀忠がその淡泊に驚いて、あゝ漢の張良とはこの人のことよと嘆声をもらして群臣に訓へたといふが、それが徳川の如水に与へた奇妙な恩賞であつた。
如水は家康めにしてやられたわいとかねて覚悟の上のこと、バクチが外れたときは仕方がないさ、とうそぶいてゐる。
別してこのたびは愚息に莫大な恩賞をいたゞいてをりますので、私の恩賞などゝはひらに御許しにあづかりたい、とコチコチになつて拝辞する。
秀忠がその淡泊に驚いて、あゝ漢の張良とはこの人のことよと嘆声をもらして群臣に訓へたといふが、それが徳川の如水に与へた奇妙な恩賞であつた。
如水は家康めにしてやられたわいとかねて覚悟の上のこと、バクチが外れたときは仕方がないさ、とうそぶいてゐる。