その上自分をはなはだ若く考えている敬太郎には、四十代だろうが五十代だろうが乃至六十代だろうがほとんど区別のない一様の爺さんに見えるくらい、彼は老人に対して親しみのない男であった。
彼は四十五と五十五を見分けてやるほどの同情心を年長者に対して有たなかったと同時に、そのいずれに向っても慣れないうちは異人種のような無気味を覚えるのが常なので、なおさら迷児ついたのである。
しかし相手は何も気にかからない様子で、「何か用ですか」と聞いた。
その上自分をはなはだ若く考えている敬太郎には、四十代だろうが五十代だろうが乃至六十代だろうがほとんど区別のない一様の爺さんに見えるくらい、彼は老人に対して親しみのない男であった。
彼は四十五と五十五を見分けてやるほどの同情心を年長者に対して有たなかったと同時に、そのいずれに向っても慣れないうちは異人種のような無気味を覚えるのが常なので、なおさら迷児ついたのである。
しかし相手は何も気にかからない様子で、「何か用ですか」と聞いた。