敬太郎は一人でこう考えて、どこへでも進んで行こうと思ったが、また一方では、もうすっぽ抜けの後の祭のような気がして、何という当もなくまた三四日ぶらぶらと暮した。
その間に有楽座へ行ったり、落語を聞いたり、友達と話したり、往来を歩いたり、いろいろやったが、いずれも薬缶頭を攫むと同じ事で、世の中は少しも手に握れなかった。
彼は碁を打ちたいのに、碁を見せられるという感じがした。
敬太郎は一人でこう考えて、どこへでも進んで行こうと思ったが、また一方では、もうすっぽ抜けの後の祭のような気がして、何という当もなくまた三四日ぶらぶらと暮した。
その間に有楽座へ行ったり、落語を聞いたり、友達と話したり、往来を歩いたり、いろいろやったが、いずれも薬缶頭を攫むと同じ事で、世の中は少しも手に握れなかった。
彼は碁を打ちたいのに、碁を見せられるという感じがした。