前山家は財産家であるから、いろいろ金目の書画や骨董類があった。
東京の本邸に所蔵していた宝物を焼ける前に別荘へ疎開させておいたから、そっくり残っていたのである。
花子夫人が売ったのは、その何分の一かで、全体から見れば微々たる数であったらしいが、彼女が道具屋から受けとった金は三百万か四百万であったという話であった。
前山家は財産家であるから、いろいろ金目の書画や骨董類があった。
東京の本邸に所蔵していた宝物を焼ける前に別荘へ疎開させておいたから、そっくり残っていたのである。
花子夫人が売ったのは、その何分の一かで、全体から見れば微々たる数であったらしいが、彼女が道具屋から受けとった金は三百万か四百万であったという話であった。