しかしこう時間が逼っているのに、初手から出直しては、とても間に合うはずがない、すでにここまで来られたという一部分の成功を縁喜にして、是非先へ突き抜ける方が順当だとも考えた。
これがよかろうあれがよかろうと右左に思い乱れている中に、彼の想像はふと全体としての杖を離れて、握りに刻まれた蛇の頭に移った。
その瞬間に、鱗のぎらぎらした細長い胴と、匙の先に似た短かい頭とを我知らず比較して、胴のない鎌首だから、長くなければならないはずだのに短かく切られている、そこがすなわち長いような短かいような物であると悟った。