夏目漱石 『彼岸過迄』 この黒子を別にして、男の容貌にこれと云った特異な点はなかった。 眼も鼻も口も全く人並であった。 けれども離れ離れに見ると凡庸な道具が揃って、面長な顔の表にそれぞれの位地を占めた時、彼は尋常以上に品格のある紳士としか誰の目にも映らなかった。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア