彼は自分の注文を通したなり、ポカンとして麺麭に手も触れずにいた。
男と女は彼らの傍に坐った新らしい客に幾分か遠慮の気味で、ちょっとの間話を途切らした。
けれども敬太郎の前に暖められた白い皿が現われる頃から、また少し調子づいたと見えて、二人の声が互違に敬太郎の耳に入った。
彼は自分の注文を通したなり、ポカンとして麺麭に手も触れずにいた。
男と女は彼らの傍に坐った新らしい客に幾分か遠慮の気味で、ちょっとの間話を途切らした。
けれども敬太郎の前に暖められた白い皿が現われる頃から、また少し調子づいたと見えて、二人の声が互違に敬太郎の耳に入った。