後れて席を立つにしても、巻煙草を一本吸わない先に、夜と人と、雑沓と暗闇の中に、彼らの姿を見失なうのはたしかであった。
もし間違いなく彼らの影を踏んで後から喰付いて行こうとするなら、どうしても一足先へ出て、相手に気のつかない物陰か何かで、待ち合せるよりほかに仕方がないと考えた。
敬太郎は早く勘定を済ましておくに若くはないという気になって、早速給仕を呼んでビルを請求した。
後れて席を立つにしても、巻煙草を一本吸わない先に、夜と人と、雑沓と暗闇の中に、彼らの姿を見失なうのはたしかであった。
もし間違いなく彼らの影を踏んで後から喰付いて行こうとするなら、どうしても一足先へ出て、相手に気のつかない物陰か何かで、待ち合せるよりほかに仕方がないと考えた。
敬太郎は早く勘定を済ましておくに若くはないという気になって、早速給仕を呼んでビルを請求した。