「例のメモの印刷をボクが引きうけたのはよその印刷屋が引きうけてくれないからと泣きつかれて柄になくオトコギをだしての仕儀だが、ボクのところには脅迫などは一度もなくてキミだけが妙な変事に見舞われ通しというのはフシギなメグリアワセだね。
ボクが今日にわかにキミのあとを追うようにして訪問したのはキミの離京の名残りを惜しむためではなくて、キミのメグリアワセがあまりフシギだから、大竜出版社そのものに何かイワクがあるのじゃないかと見届けてみたくなったせいだ。
しかし、一見したところ、大竜出版社は平凡なただの出版社にすぎないようだね。