坂口安吾 『母を殺した少年』 そして卓一の心の奥に、現実の母はまつたく死滅し、別の然しまことの母がひそかに棲んでしまつたことに、彼は冷めたい罪悪を意識しながら気附いたのだつた。 恐らくそれは彼にはじめて開かれた罪悪の魅力にみちた美しさだつた。 そのとき彼は母を殺したのであつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア