坂口安吾 『老嫗面』 飯はどつと畳の上へ流れでたが、彼は生爪をはがしたために、悲鳴をあげてころげまはつた。 おたきの眼には四散した飯のほかには子供の怪我も映らなかつた。 一途の憎悪が稜角をたてて盛りあがり、少年の一生に拭ふべからざる悪鬼の印象を与へたのだつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア