坂口安吾 『老嫗面』 第一彼は亢奮した。 思ひつきにすつかり酔つてしまつてゐた。 彼はタツノに話しかけ、タツノの方には返事もないのに、自分一人のそれもなんだかわけの分らぬ激情のために不意に涙を滲ませてゐる自分に気付き、然し彼は訝かる思ひも感じなかつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア