坂口安吾 『老嫗面』 ある日盛りのことであつた。 安川が二階の書斎へ本をとりに入らうとすると、タツノがそこに昼寝してゐた。 安川は人一倍小心で臆病者の自分の本性を知つてゐたが、地震だ猛犬だ喧嘩だといふ咄嗟になると胸は早鐘をついてゐても反射的に居据わる度胸がついたりした。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア