その前にちかごろは農村も暮しにくいので人間もずるくなる一方だといふ話などしてゐるのです。
芥川がその原稿を読んでみると、まだ若い農民夫婦に子供が生れたが、この貧乏に生れたひとつの生命が育つてみても結局育つ不幸ばかりがあるだけだといふ考から、子供を殺す話が書いてあるのです。
暗さに堪へきれぬ思ひのした芥川が、いつたいこんなことが実際農村にあるのかねと訊ねました。
その前にちかごろは農村も暮しにくいので人間もずるくなる一方だといふ話などしてゐるのです。
芥川がその原稿を読んでみると、まだ若い農民夫婦に子供が生れたが、この貧乏に生れたひとつの生命が育つてみても結局育つ不幸ばかりがあるだけだといふ考から、子供を殺す話が書いてあるのです。
暗さに堪へきれぬ思ひのした芥川が、いつたいこんなことが実際農村にあるのかねと訊ねました。