書きかけの長篇小説の原稿をふところに入れて、僕が京都へ行つたのは、去年の一月末日だつた。
始め隠岐和一の嵐山の別宅へ行つたが、のち、隠岐の探してくれた伏見のしもたやの二階へ移つた。
ここへ弁当の仕出しをしてくれたのが上田食堂で、やがて食堂の二階に空室があるからと云ふので、これは好都合とそこへ移つた。
書きかけの長篇小説の原稿をふところに入れて、僕が京都へ行つたのは、去年の一月末日だつた。
始め隠岐和一の嵐山の別宅へ行つたが、のち、隠岐の探してくれた伏見のしもたやの二階へ移つた。
ここへ弁当の仕出しをしてくれたのが上田食堂で、やがて食堂の二階に空室があるからと云ふので、これは好都合とそこへ移つた。