坂口安吾 『吹雪物語』 碁敵といふ名目はとにかく、その訪れが左門のひとつの生き甲斐であるのを、むしろ他巳吉が知つてゐた。 他巳吉は貧家に生れた。 丁稚から身を起して、小金を握ると、片手間に金貸しをはじめ、やがてそれを本業にして、粒々辛苦の数万の富をたくはえたのである。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア