坂口安吾 『吹雪物語』 いやらしいね」と。 他巳吉の心には、不安ともいふべきものが、漂ひはじめて離れなかつた。 無性に苛々するばかりで、これといふ理窟で言へないことではあつたが、だいいち貸した五百円といふものをそつくり丸損したやうな、苛立たしさが消えないのだ。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア