坂口安吾 『吹雪物語』 野々宮はいちど汽車から降りたとき、改札へ渡すつもりで切符を衣嚢からとりだしてゐた。 再び汽車へ戻つてきて、もとの座席へ坐つても、切符を片手に握りしめてゐたのである。 片手の中で、切符はもはや皺だらけだつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア