タオルをぶらさげて廊下をとんとん消えてゆく跫音がしてゐたのです。
客のすくない季節のところへ、雪の降る深夜ですから、あたりの物音は死んでゐるのです。
すると喜楽が蒼い顔でたちまち戻つてきたのですが、跫音を殺すやうな歩き方をしてきたくせに、息を切らしてゐるのです。
タオルをぶらさげて廊下をとんとん消えてゆく跫音がしてゐたのです。
客のすくない季節のところへ、雪の降る深夜ですから、あたりの物音は死んでゐるのです。
すると喜楽が蒼い顔でたちまち戻つてきたのですが、跫音を殺すやうな歩き方をしてきたくせに、息を切らしてゐるのです。