おまけに屈託のない信濃川は土砂を運ぶ一方で、港内は浅瀬のひろがるばかりであるし、火輪船の船体は日増しにふとる一方である。
貿易港は空名で、明治十一年が訪れた時には、一番諦らめの悪い領事さへもはやこの土地を引上げてゐた。
ひところ萌えだした異国文化も影をひそめて、再び因循な厭世港市に還つたのである。
おまけに屈託のない信濃川は土砂を運ぶ一方で、港内は浅瀬のひろがるばかりであるし、火輪船の船体は日増しにふとる一方である。
貿易港は空名で、明治十一年が訪れた時には、一番諦らめの悪い領事さへもはやこの土地を引上げてゐた。
ひところ萌えだした異国文化も影をひそめて、再び因循な厭世港市に還つたのである。