僕の情操はその頃から学校を卒業するまでの間に、近頃の小説に出る主人公のように、まるで荒み果てたのだろう。
現代の空気に中毒した自分を呪いたくなると、僕は時々もう一遍で好いから、母の前でああ云う崇高な感じに触れて見たいという望を起すが、同時にその望みがとても遂げられない過去の夢であるという悲しみも湧いて来る。
母の性格は吾々が昔から用い慣れた慈母という言葉で形容さえすれば、それで尽きている。
僕の情操はその頃から学校を卒業するまでの間に、近頃の小説に出る主人公のように、まるで荒み果てたのだろう。
現代の空気に中毒した自分を呪いたくなると、僕は時々もう一遍で好いから、母の前でああ云う崇高な感じに触れて見たいという望を起すが、同時にその望みがとても遂げられない過去の夢であるという悲しみも湧いて来る。
母の性格は吾々が昔から用い慣れた慈母という言葉で形容さえすれば、それで尽きている。