少年は日に一度、薄暗らい秘密の部屋へもぐりこんで、トラムプの匂ひをかぎ、ナポレオンの首のついた紙切りナイフをもてあそび、そしてあの重たい本をくりひろげて、決闘の絵をみるのであつた。
泣きくづれてゐる可憐な美女がまことの母のやうだつた。
少年は走る戦慄を感じながら、それを母とよぶのであつた。
少年は日に一度、薄暗らい秘密の部屋へもぐりこんで、トラムプの匂ひをかぎ、ナポレオンの首のついた紙切りナイフをもてあそび、そしてあの重たい本をくりひろげて、決闘の絵をみるのであつた。
泣きくづれてゐる可憐な美女がまことの母のやうだつた。
少年は走る戦慄を感じながら、それを母とよぶのであつた。