坂口安吾 『吹雪物語』 古い記憶もあらかた死んでしまつてゐる。 決闘の絵は、然し記憶の底の方に、まだ生きてゐた。 思ひだすと、まばゆいやうな陽射しを受けた緑の杜も生き生きとひらけ、膝の上に恰かも本があるやうに、古風な香気がまつはりついてくるやうだつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア