坂口安吾 『吹雪物語』 然し彼の濁つた瞳に、冷めたい憎悪がかたまりついてしまふのも、そのときだつた。 彼自身すら、それのみが、唯一の不気味な生き物にほかならないのを、知り得ずにゐられなかつた。 その憎しみの視凝めるところに、あのけだもの奴の迸しる血が見えるのだつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア