僕の恐れる懇談は、こういう関係の深い二人の間に、いつ起らないとも限らなかったのである。
僕の分別というのはまずこの点に関して、当分母の口を塞いでおこうとする用心に過ぎなかった。
ところがいざ改たまって母にそれを切り出そうとすると、ただ自分の我を通すために、弱い親の自由を奪うのは残酷な子に違ないという心持が、どこにか萌すので、ついそれなりにしてやめる事が多かった。
僕の恐れる懇談は、こういう関係の深い二人の間に、いつ起らないとも限らなかったのである。
僕の分別というのはまずこの点に関して、当分母の口を塞いでおこうとする用心に過ぎなかった。
ところがいざ改たまって母にそれを切り出そうとすると、ただ自分の我を通すために、弱い親の自由を奪うのは残酷な子に違ないという心持が、どこにか萌すので、ついそれなりにしてやめる事が多かった。