弁護士を舌の先にまるめこんで、ごまかすだけの器量がないと白状するのも面目ないが」
他巳吉は口ほどもない大の憶病者であつた。
かつて卓一が文子の行方をつきとめるために高梨の留守宅を訪ねた時のことであるが、他巳吉は旺んに気焔をあげながら、卓一のあとからついてきたのだ。
弁護士を舌の先にまるめこんで、ごまかすだけの器量がないと白状するのも面目ないが」
他巳吉は口ほどもない大の憶病者であつた。
かつて卓一が文子の行方をつきとめるために高梨の留守宅を訪ねた時のことであるが、他巳吉は旺んに気焔をあげながら、卓一のあとからついてきたのだ。