そしてその夜は砂丘や街をうろついて、たうとう家へ戻らなかつた。
然し翌日は尾を下げた犬のやうに人眼を忍んで裏木戸をあけ、まづ庭箒を持ちだして、部屋の方へ背を向けながら庭の片隅を掃いてゐた。
澄江が卓一を思ひきつて訪ねたのは、長い思案の結果ではなかつた。
そしてその夜は砂丘や街をうろついて、たうとう家へ戻らなかつた。
然し翌日は尾を下げた犬のやうに人眼を忍んで裏木戸をあけ、まづ庭箒を持ちだして、部屋の方へ背を向けながら庭の片隅を掃いてゐた。
澄江が卓一を思ひきつて訪ねたのは、長い思案の結果ではなかつた。