坂口安吾 『吹雪物語』 然し澄江はたうとう誰にも語らなかつた。 そして澄江の周囲の人は四年昔のにがい恋の復活に誰も気付いてゐなかつたのだ。 ――然し澄江の心には、夢の中へ突き落されたあの一日がくる前に、北方へ逃げたい心があまりに寂しくかたまりすぎてもゐたのであつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア