坂口安吾 『吹雪物語』 然し気持はにがかつたのだ。 彼もまた謀叛気の疼くものが、ないことはなかつたのである。 謳ふべき若さも知らず、営々としてただ蟻の如く蓄財に追はれ、誰がきめたか知らないが世の中の定規通りの絢もなく味もない世渡りに一生をすりへらしてきた思ひであつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア