年と共にその思ひが色蒼ざめ活気のとみに衰えた侘びしいものにはなるけれども、思ひ自体の存在はなほ牢固として胸底に余燼を絶たず古い煙をくすぶらしてゐるやうである。
謀叛気ゆえに人は悲しくまた愉しく、そして愛すべく、またいぢらしくもあるのであらう。
けれども謀叛気に走るだけの根気も失せたこの蒼ざめた老年が、一層なつかしい気持がした。
年と共にその思ひが色蒼ざめ活気のとみに衰えた侘びしいものにはなるけれども、思ひ自体の存在はなほ牢固として胸底に余燼を絶たず古い煙をくすぶらしてゐるやうである。
謀叛気ゆえに人は悲しくまた愉しく、そして愛すべく、またいぢらしくもあるのであらう。
けれども謀叛気に走るだけの根気も失せたこの蒼ざめた老年が、一層なつかしい気持がした。