また指さきで軽くつついたゼリーのやうな触感だつた。
内部に豊肉と香汁をつつんだ熱帯の実物のやうな思ひであつた。
紅毛碧眼の女を知らず、その魅力も分からずじまひに終りさうな一生に、けれどもこれも然しひとつの国境の外の、異国風な新鮮さで、異様に妖しい香夢を包んだ不思議な国を彼の脳裡にひらかうとしてゐる。
また指さきで軽くつついたゼリーのやうな触感だつた。
内部に豊肉と香汁をつつんだ熱帯の実物のやうな思ひであつた。
紅毛碧眼の女を知らず、その魅力も分からずじまひに終りさうな一生に、けれどもこれも然しひとつの国境の外の、異国風な新鮮さで、異様に妖しい香夢を包んだ不思議な国を彼の脳裡にひらかうとしてゐる。