不思議にも今聞かされた須永の詩だか哲学だか分らないものが、形の判然しない雲の峰のように、頭の中に聳えて容易に消えそうにしなかった。
何事も語らないで彼の前に坐っている須永自身も、平生の紋切形を離れた怪しい一種の人物として彼の眼に映じた。
どうしてもまだ話の続きがあるに違ないと思った敬太郎は、今の一番しまいの物語はいつごろの事かと須永に尋ねた。
不思議にも今聞かされた須永の詩だか哲学だか分らないものが、形の判然しない雲の峰のように、頭の中に聳えて容易に消えそうにしなかった。
何事も語らないで彼の前に坐っている須永自身も、平生の紋切形を離れた怪しい一種の人物として彼の眼に映じた。
どうしてもまだ話の続きがあるに違ないと思った敬太郎は、今の一番しまいの物語はいつごろの事かと須永に尋ねた。