逃げるためにあらゆる努力を意志してゐるが、それのすべてが徒労に終つて呼吸のとまる瞬間だけがまざ/\分かるのであつた。
再び一枚の布片のやうにくるくるまかれて波打際へ投げあげられた腕間には死者ぐるひでありながら這ひだすことが精一杯になつてゐた。
海へ一足降して以来どうして呼吸がつづいてゐたのか、あとになつて考へると不思議な思ひがするのである。
逃げるためにあらゆる努力を意志してゐるが、それのすべてが徒労に終つて呼吸のとまる瞬間だけがまざ/\分かるのであつた。
再び一枚の布片のやうにくるくるまかれて波打際へ投げあげられた腕間には死者ぐるひでありながら這ひだすことが精一杯になつてゐた。
海へ一足降して以来どうして呼吸がつづいてゐたのか、あとになつて考へると不思議な思ひがするのである。