然乍ら我々が夢の中の自己を追想する時のやうに、この現実のままではあるが、殆んど気化したひとつの自己を思ひださねばならないのとはいくらか違つてゐるのである。
明らかに肉体があり重さがあり、そして経験のすべてに就ていはば密度ともいふべきものの印象が必ず残つてゐるのであつた。
いはば我々が月世界へ移住したならかうでもあらうかと思ふ程度に、自己の体積を意識する度が違つてゐるし、また空間の密度も違つた感じがする。
然乍ら我々が夢の中の自己を追想する時のやうに、この現実のままではあるが、殆んど気化したひとつの自己を思ひださねばならないのとはいくらか違つてゐるのである。
明らかに肉体があり重さがあり、そして経験のすべてに就ていはば密度ともいふべきものの印象が必ず残つてゐるのであつた。
いはば我々が月世界へ移住したならかうでもあらうかと思ふ程度に、自己の体積を意識する度が違つてゐるし、また空間の密度も違つた感じがする。