坂口安吾 『吹雪物語』 もつと広い――いちばん広いひろさのなかへ置き残されてしまつたやうな寄る辺ない当惑だつた。 置き残されたといふよりも、もつと幼い少年期の幅のひろい怖れや悲哀が、なにか遥かな気配の彼方に蘇返つてゐる思ひがした。 遅刻したといふ感じである。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア