大寺老人の夢のせつなさは失踪しなくともあつたものに違ひないが、僕は然し夢のせつなさや抽象的煩悶だけでは人生にならないのだと思ふ。
失踪がそれにからまる抽象的煩悶の全部でそして人生なのだ。
行はないといふこともなるほどひとつの意志でありひとつの行為には違ひないが、然し元来行ふことが問題となつたために、はじめて行はないといふ態度が意味をなしてきたわけだ。
大寺老人の夢のせつなさは失踪しなくともあつたものに違ひないが、僕は然し夢のせつなさや抽象的煩悶だけでは人生にならないのだと思ふ。
失踪がそれにからまる抽象的煩悶の全部でそして人生なのだ。
行はないといふこともなるほどひとつの意志でありひとつの行為には違ひないが、然し元来行ふことが問題となつたために、はじめて行はないといふ態度が意味をなしてきたわけだ。