坂口安吾 『吹雪物語』 成人した由子の胸裡に蘇み返つた卓一の名は、その時もはや澄江の名と不離のものであつたのだ。 東京の二人の恋が風の便りで由子にひびいてゐたのである。 卓一に再会のとき、むしろ澄江の愛人に会ふことの興味の方が強いくらゐのものだつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア