坂口安吾 『吹雪物語』 ――分からなかつた。 然しいづれであるにせよ事柄は由子の日々の思ひ出の中でまつたく重要なものではなかつた。 要するにその愛情もその憎しみも、いづれが真実であるにしても、ともに余裕が生みだすところの生活の剰余のやうな傷口にすぎない感がするのみだつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア