僕はただ、あんまり好きじゃないと云って、月の光の隈なく落ちる表を眺めていた。
もし僕が自分の品格に対して尊敬を払う事を忘れたなら、「しかし高木さんには気に入るんだろう」という言葉をその後にきっとつけ加えたに違ない。
そこまで引き摺られなかったのは、僕の体面上まだ仕合せであった。
僕はただ、あんまり好きじゃないと云って、月の光の隈なく落ちる表を眺めていた。
もし僕が自分の品格に対して尊敬を払う事を忘れたなら、「しかし高木さんには気に入るんだろう」という言葉をその後にきっとつけ加えたに違ない。
そこまで引き摺られなかったのは、僕の体面上まだ仕合せであった。