坂口安吾 『勝負師』 そのために、彼は顔面朱をそゝぎ、鬼の顔に、ふとい静脈が曲りくねつて盛りあがつてゐた。 悲しい殺気であつた。 彼はもう将棋を争つてゐたのではなく、名人位を失ふといふ切実な苦悶に向つて殺気をこめて悪闘してゐたのだ。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア