僕はこれほど臆病な人間なのです。
驕奢に近づかない先から、驕奢の絶頂に達して躍り狂う人の、一転化の後を想像して、怖くてたまらないのであります。
――僕はこんな事を考えて、静かな波の上を流れて行く涼み船を見送りながら、このくらいな程度の慰さみが人間としてちょうど手頃なんだろうと思いました。
僕はこれほど臆病な人間なのです。
驕奢に近づかない先から、驕奢の絶頂に達して躍り狂う人の、一転化の後を想像して、怖くてたまらないのであります。
――僕はこんな事を考えて、静かな波の上を流れて行く涼み船を見送りながら、このくらいな程度の慰さみが人間としてちょうど手頃なんだろうと思いました。