と、弟に留守中のお金を渡して、そのまゝどこかへ消えてしまった。
仏家に行雲流水という言葉があるが、ソノ子の如きは、まさしく雲水の境地を体得したものだろうと和尚は感心した。
概ね雲水などというものは、至極わりきれない精神や、肉体を袈裟につゝんで諸方をハイカイするにすぎないようなものであるが、ソノ子の場合はそのような不明快なものではない。
と、弟に留守中のお金を渡して、そのまゝどこかへ消えてしまった。
仏家に行雲流水という言葉があるが、ソノ子の如きは、まさしく雲水の境地を体得したものだろうと和尚は感心した。
概ね雲水などというものは、至極わりきれない精神や、肉体を袈裟につゝんで諸方をハイカイするにすぎないようなものであるが、ソノ子の場合はそのような不明快なものではない。