しからざればいらざる風濤の描写を割いて、主人公の身辺に起る波瀾成行をもう少し上手に手際よく叙したらば好かろうと思う。
普通の小説のような脚色がありながら、その方の筋はいっこうできていないで、かえって自然力の活動ばかり目醒しいので、余はこれを主客顛倒と評したのである。
ところが短かい談話で、国民文学記者にコンラッドだけを詳しく話す余地がなかったので、ついと日高君の誤解を招くに至ったのは残念である。
しからざればいらざる風濤の描写を割いて、主人公の身辺に起る波瀾成行をもう少し上手に手際よく叙したらば好かろうと思う。
普通の小説のような脚色がありながら、その方の筋はいっこうできていないで、かえって自然力の活動ばかり目醒しいので、余はこれを主客顛倒と評したのである。
ところが短かい談話で、国民文学記者にコンラッドだけを詳しく話す余地がなかったので、ついと日高君の誤解を招くに至ったのは残念である。