安藤鶴夫氏は趣味家で、失われたものゝ良さを現代に伝えてくれる有難い人であるが、わりに老人めいたグチがなく、識見の底が広いようでいて、やっぱり濁りがある。
現代に生きていないのである。
法隆寺は今日では最も幽玄な芸術的遺物であるが、その造られた当初に於ては、俗衆の目を見はらせてアッと感嘆せしめるために、人力の限りをつくして、当時最大の豪奢を狙い、華美をつくしたもので、日光の東照宮の造営精神と異るところはなく、雅叙園の建築精神と異るところもない。
安藤鶴夫氏は趣味家で、失われたものゝ良さを現代に伝えてくれる有難い人であるが、わりに老人めいたグチがなく、識見の底が広いようでいて、やっぱり濁りがある。
現代に生きていないのである。
法隆寺は今日では最も幽玄な芸術的遺物であるが、その造られた当初に於ては、俗衆の目を見はらせてアッと感嘆せしめるために、人力の限りをつくして、当時最大の豪奢を狙い、華美をつくしたもので、日光の東照宮の造営精神と異るところはなく、雅叙園の建築精神と異るところもない。