田中は睡るためでなく、酔うためにのんだアドルムだから、そういう経験に気付いたのであろうが、あの薬の酩酊状態はアルコールと同じで、アルコールよりも強烈なのだから、そういう事実が起るのは当然かも知れない。
ある若い作家の小説にも、たくましい情人に太刀打ちするのにアドルム一錠ずつのむというのがあったが、してみると、その効能は早くから発見されて、ひろく愛用されているのかも知れない。
先日、田中英光の小説を読んで感これを久うした含宙軒師匠がニヤリニヤリと、フウム、あの薬をのむと、勃起しますかなア、とお訊きになったが、勃起はどうでしょうか。