たまたま中西伍長が独自の見解をのべて、それを党中央のオエラ方に批判してもらおうと思ったら、徳田中尉はカンカン怒って、伍長が二三分喋り得たのに対し、中尉は二三十分喋りまくって吹きとばしてしまったそうだ。
又、野坂中尉は白い目をギラリと光らせて一睨みくれただけであったが、それは、若造め、生意気云うな、という意味らしかった由である。
中西伍長の独自の見解は、オエラ方にきいてもらえないばかりでなく、アカハタも前衛も彼の論文をボイコットして載せなくなったので、やむをえず党外の雑誌へ発表すると、反動通信網とケッタクした、というレッテルをはられてしまった。