彼が偶像に仕立てられた狂気の沙汰が、それをもたらしたのである。
降伏に当って大いなる善意を示し、人間を宣言した彼は、まずかかる国民の狂気の沙汰を悲しみ、抵抗するところから出発するのが当然だ。
「私は天皇になる」などゝ、敗戦の悲劇もさとらず、身の毛のよだつようなことを云う皇太子に、拙かりし過去のわが身、天皇の虚名を考えて、誰よりも多く身の毛をよだててくれるのが、父親たる天皇自身でなければならないだろう。
彼が偶像に仕立てられた狂気の沙汰が、それをもたらしたのである。
降伏に当って大いなる善意を示し、人間を宣言した彼は、まずかかる国民の狂気の沙汰を悲しみ、抵抗するところから出発するのが当然だ。
「私は天皇になる」などゝ、敗戦の悲劇もさとらず、身の毛のよだつようなことを云う皇太子に、拙かりし過去のわが身、天皇の虚名を考えて、誰よりも多く身の毛をよだててくれるのが、父親たる天皇自身でなければならないだろう。