これは今日では払拭されたようであるが、洗煉されたものよりも粗野の方へ、デリケートなものよりも無神経の方へ生活形態の方向を推し進めようとしていることは争えない。
それは軍部が言論同様、芸術にも統制を加えて、彼らに理解しうる限度をもって文化の水準とし、彼らに理解し得ない高さのものを欧米的だとしたことゝ全く同一である。
野坂中尉は一月二十五日の質問演説に於て、自衛権の裏に軍事協定があること、外国資本による日本経済の買辨化を暴露して出たが、コミンフォルムの野坂批判によって示されたその歴史の大きさを見れば、共産党が日本の政権を握った場合に生じるものが、吉田内閣に於ける軍事協定や買辨化の比ではないことが分る。