「行く」といい放って、つかつかと戸口にかかる幕を半ば掲げたが、やがてするりと踵を回らして、女の前に、白き手を執りて、発熱かと怪しまるるほどのあつき唇を、冷やかに柔らかき甲の上につけた。
暁の露しげき百合の花弁をひたふるに吸える心地である。
ランスロットは後をも見ずして石階を馳け降りる。
「行く」といい放って、つかつかと戸口にかかる幕を半ば掲げたが、やがてするりと踵を回らして、女の前に、白き手を執りて、発熱かと怪しまるるほどのあつき唇を、冷やかに柔らかき甲の上につけた。
暁の露しげき百合の花弁をひたふるに吸える心地である。
ランスロットは後をも見ずして石階を馳け降りる。